2017年06月09日

騒音と難聴と引っ越し

タイでは報告もなしに突然何かが始まることがよくある。

長年住んでいたアパートのオーナーが一昨年の暮れぐらいに突然変わった。次のオーナーは何の連絡もなしに家賃を値上げしてきた。さらに上の階を突然工事し始め3週間ぐらいひどい騒音に悩まされた。改革はまだまだ終わらず、数ヶ月前、オーナー氏は隣の家の土地を買い取り、そこにまた同じようなアパートを建て始めた。タイは日本のように工事が合理的に進まず、建物を立てだすと1年では終わらない。毎日騒音と埃である。さらに駐輪スペースを潰し、そこに客も来ないだろうに喫茶店を作った。おかげでバイクは雨ざらしになってしまった。アパートの住民は何もいいことがない。

そして5月になり、今までも随分建築騒音に耐えてきたが、金属を切断する音、コンクリートを叩き割る音という耳をつんざくような音がけたたましく響く工事に突入した。ある日曜日の朝、目覚めたら難聴になっていた。左耳だけだが耳に水が入っているような感覚であり、ある周波数の音だけキンキンと響く。

「引っ越しだ!」
決意が決まった。
このアパートは6,7年もいて慣れすぎていたため、引っ越しするのを億劫に思って行動に移せずにいたが、さすがに難聴になってしまい、どうしても出なければいけないと運命を感じた。さらに、インターネットの接続も悪くなり、使えないことを大家に連絡すると、初めのうちはいろいろサポートしてくれが、それでも使えないことがわかると、「オレはインターネットの専門家じゃないからわからない。日本のサイトはサーバーが外国にあるから使えないんだろうな」とわけのわからないことを言い出し、責任を放棄してしまった。

さすがに腹が立った。
家賃はあと半月残っていたがすぐに引っ越していった。

なるだけ静かそうな場所、そして便利な場所を入念に調査して引越し先を決めたつもりだった。が、引っ越してきて、はたと気づいた。ここはチェンマイ空港の滑走路の真後ろ、飛行機が離陸する際の通り道である。ゴーと激しい音が降り注ぐ騒音地帯であった。部屋を内見したときは飛行機が飛んでこなかったので気づかなかったが、もう遅い。スマホのアプリの騒音計測器で音を測ると、計測器のMAXの88デシベルであった。パソコンで動画を見ていても、飛行機が飛んで来るとまったく音が聞こえなくなる。チェンマイ空港を利用する飛行機が日にどれほどあるか全く知らなかったが、ここにきて初めて頻繁に飛行機が出入りしていることに気づいた。1時間に2,3本は出ている。激しい時間帯は数分おきに飛行機が飛び立つ。

引っ越してきて最初に見た夢は、戦時中爆撃機が空を飛んでいるという暗い夢だった。不快な音でそんな想像を脳は作り出したのだろう。寝る際は窓を閉め、耳栓をして寝なければいけなくなった。

引っ越して翌々日、朝起きたらまた難聴になっていた。寝ている際に轟音を聞かされると難聴になるようだ。すぐにオーナーに事情を話し、すぐに今月の終わり頃にまた引っ越す旨を伝えた。オーナーは親切な人で保証金(本当は6ヶ月以上住まなければいけない契約)を半分返してくれると言ってくれた。

そして5月の末にまた引っ越した。1ヶ月に2度の引っ越し。なかなか落ち着かせてもらえない。

次の引越し先は、飛行機の音がマシになった。まだ音は聞こえるが、難聴になるほどのレベルではない。値段は上がったが・・・・。

チェンマイは市内から空港が近く、「便利だなあ」ぐらいにしか考えていなかったが、一部の地域の市民たちは騒音被害に遭っていることに、騒音被害にあって気づいた。便利さの裏には、やはり何か黒い影が刺すものである。「便利、安全、快適」、それに「経済発展」も付け加えよう。それらは日本がスローガンにしている絶対的な『善』といえるものだが、それらによって何が失われるのかよくよく考えなえればならない。いいことがいことだけであるとは絶対ないのだから。

できたら今度は、自然の中でひっそりと暮らしたい。

posted by 逍遥居士 at 17:36| Comment(0) | 徒然なるエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月03日

茶色い来客者

昼間は酷暑だったが夕方から雨が振り涼しくなった。だが、部屋の中は昼間熱せられた暑さがこもっており、窓を開けていてもなかなか涼しくならない。そこで廊下側のドアを開けると勢いよく風が通り抜け、一気に涼しくなった。
「おお、気持ちいい」

数分後ドアを閉めた。
「ん・・・?」
部屋の中に茶色くパタパタと飛び回る虫がいる。
「蛾か・・・・」

蛾は明るい光に寄ってくる。部屋の電気にひきつけられ入ってきてしまったようだ。部屋の電気を消して真っ暗にし、もう一回廊下側のドアを開けてしばらく放置した。廊下の明かりに誘導する作戦だ。

もう廊下の明かりへ飛んでいっただろうとドアを閉め、電気をつけて何の気もなくしばらく床に座っていると、脚がモゾモゾとコソばくなった。部屋にはアリがたくさん大活躍しているので、このようにアリが足元に這い登ってくることがよくある。立ち上がってズボンをパタパタはたくと、ズボンの中から落ちてきた虫はアリではなく、ゴキブリだった・・・・。

「ウキョ!」、若い頃なら飛び上がっていたかもしれないが、オッサンになったいま、驚くことすらメンドくさく、「ああ・・・」と小さく嘆息し、ボンヤリとゴキブリが走り去るのをただただ見つめていた。先程部屋に入ってきた蛾だと思った虫とはゴキブリだったようである。

そのゴキブリは、普段見かけるような細長い形ではなく丸いコインのような形で、素早く走り回るだけではなくパタパタと自在に飛び回り、さらにはホバーリングするかのように羽をパタつかせながら走るという高等テクニックまで身に着けている芸達者な奴である。あまりの素早い動きを老いた眼で追うことだけで大変で、新聞紙を丸めて握りしめたところで退治できそうにない。

しばらく動き回るゴキブリをほうっておくと、床の都合のいい場所でピタリと動きを止めた。チャンスである。乾いた雑巾をムチを振るうが如く振ってかぶせると、逃げられることなく雑巾の中に入った。雑巾もろとも掴んだまま廊下に出て雑巾を振ると、ゴキブリは勢いよく走り去っていった。潰れることなく生きていたようである。なんという生命力。

部屋は平和を取り戻した。
「――招かざる客」
しかし考えてみれば、自然というのは、画に描かれた美しい風景ではなく、いろんな生命がうごめいている混沌とした状態であろう。この招かざる客もニンゲンにとって迷惑な存在であっても、自然ににとっては重要な存在なのかもしれない。排斥するればいいというわけでもなさそうである。

合掌 南無阿弥陀仏

posted by 逍遥居士 at 19:25| Comment(0) | 徒然なるエッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月17日

ソンクラーン 2017

一年で一番最大の行事であるソンクラーンが終わった。暑かった日は13日の日中だけで(夕方から雨)、14,15日は曇り時々雨の涼しい天気になった。外出しなかったので水掛け合戦が賑わっていたかどうかわからないが、今だ前国王の服喪期間ということもあるし、軍事政権の交通規制の強化ということもあるし、水に濡れるには寒し、それほど盛り上がったのではないだろうか。

今日も一日中の雨。

南国ならではの雨が突如降ってサッととやんで青空が戻るというものではなく、一日中雨がしとしと降り続いている。ソンクラーンに入る前は日中の気温は40度近くもあり、バイクで外出し信号待ちで影のないところに停車すると暑さで卒倒しそうになったが、今は寝ているとき肌寒く感じる気温である。今年はもう雨季に入ったのだろうか。

posted by 逍遥居士 at 18:30| Comment(0) | パワーニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月26日

駐車場のニワトリ

市場の駐車場でニワトリがウロウロしていた。
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道に落ちているゴミ(エサ)を探してついばんでいる。

野良犬ならぬ野良鶏だろうか。いやそんなはずはない、飼い主は必ずいるはず。ニワトリは毛並みもよく、人が近づいても物怖じしない。売ったらそこそこの値段で売れるはず。そんな貴重なニワトリを飼い主は簡単に手放したりはしない。
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駐車場には人々が行き交っているが、不思議なことにニワトリに目を向ける人は誰もいない。まるでこのニワトリが自分だけにしか見えていないかのようである。「どこどこさんのところのニワトリよ」とか、「あら、かわいいわね」とか、「変なものを食べてお腹を壊しやしないだろうか」などと、誰もまったく気にしない。

東京でアニメのキャラクターのコスプレをしている女性がいても誰もまったく気にしないだろうが、もし、この駐車場にコスプレ女性がいたら、みんなジロジロ見るだろう。それと同様、東京のショッピングモールの駐車場でニワトリがウロウロしていたらみんな不思議がり気にかけるだろう。当たり前は、人にモノを見えなくさせる術を身に着けているらしい。

ニワトリの抱える「自由への欲求」の気が済んだら、飼い主のところへ大人しく戻っていくのだろうか。経済至上主義、合理主義、拝金主義がはびこるこのせせこましい世の中、こんな意味不明なニワトリがもっとたくさんウロウロしていたら、人は多少なりとも病んだ心が慰められると思うのだが。

posted by 逍遥居士 at 20:29| Comment(0) | パワーニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月19日

ストレートSince

チェンマイ市内の「シンスGO」、シンスのありそうなエリアはほとんど歩き尽くしてしまった感がある。もう見つかりそうもない・・・・という悲壮感を感じてきた。せめて70年台から現在までのシンスを隙間なくコンプリートしたいのだが、まだ隙間だらけである。

ローカルな店にはシンスはほぼなく、ちょっと西洋を気どった店にシンス発生率が高いのだが、特に、シンス発生率が高いのはなんといっても「入れ墨屋(TATOO屋」であることがだんだんわかってきた。そもそもチェンマイのような小さな町に、なぜこれほど入れ墨屋が多いのだろうか。考えてみれば不思議である。美容クリニックのような店にボトックス云々と書かれている店も多いが、将来的には美容クリニックでの「レーザ入れ墨消し治療」は確実に増えていくだろう。どうせ若気の至りで入れて、落ち着いた年齢に達して消したくなるのだろうから。将来の成長産業の一つである。

ポーカーにおける決まり手、ストレート(5枚連続)の紹介。

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1991年シンス 『レストラン』

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1992年シンス 『マッサージ屋』

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1993年シンス 『入れ墨屋』

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1994年シンス 『入れ墨屋』

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1995年シンス 『散髪屋だったかな・・・、忘却』

posted by 逍遥居士 at 19:57| Comment(0) | パワーニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月10日

手打ち中華拉麺

チェンマイゲートの近く、旧市街をワットチェディルアンの方へ向かっていくとサイアム銀行があり、その対面にある新しい中華料理の店である。手打ち麺の店らしい。
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物珍しさもあって入ってみた。店の中はガランとしていて客は誰もいない。『清湯肉面』というのを注文した。やる気のなさそうなオッサンが店の前に立ち、小麦粉をこねだした。もうすでにできている麺があるのかと思いきや、客が注文してから麺を作るようである。

まな板の上で小麦粉の塊をこねて叩き、手で伸ばしていく。二つに折りたたみ、それをまた折りたたみ、また折りたたみと伸ばしていくうちに、細い麺ができるようである。こういうパフォーマンスは見ていて楽しいが、衛生状態のいい日本で育った者からしてみれば、「あのオッサンちゃんと手を洗ったんだろうか」とか、「道路沿いの外に置き放しのまな板の上は埃にまみれているんじゃなかろうか」とか、いろんな懸念が頭をよぎる。

十数分ほど待つと拉麺が運ばれてきた。
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味は悪くない。タイのクイティオ、日本のラーメンとも違う本場の味である。注文するときSサイズ、LサイズをたずねられSサイズを選んだが、麺の量が多い。タイはお上品に麺の量が少ないが、さすが大食いの国中国の麺のことだけあって満腹にしてくれる。Sサイズ60バーツと、普通のクイティオよりは高いが、チェンマイにある日本式ラーメン屋より安い。そして何より麺がウマい。

店は客が少なく、いつ「閉店ガラガラ」になってしまうかわからないので、興味がある方はその本場の味を試してみて欲しい。

posted by 逍遥居士 at 20:26| Comment(0) | パワーニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月06日

Since70年代

チェンマイの町をシンスを探してブラブラしてわかったことは、そうそうシンスに出会えないということ。町は観光地ということもあって看板は至るところにある。町で特に多い業種、ホテル、ゲストハウス、旅行代理店、レストラン、コーヒーショップ、マッサージ店、コンビニ、薬屋、洗濯屋・・・・。ローカルな店はシンスを掲げていない。シンスを掲げる店はちょっと気取った店である。1日歩いて3つくらいしか見つからないが、シンスを見つけるとその店の歴史を想像できる。「よく頑張ってつづいているなあ」と。

今回は1番古いシンスである1970年代のシンスの紹介。

@栄えある一番古いシンス。Since1973
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タイでチェーン展開しているレストランである。このレストランの1号店が1973年なのか、この写真の店が1973年か不明。

ASince1975
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旧市街堀沿い北側にあった食堂。40年以上続く食堂は珍しい。店は改装されていて新しかった。

BSince1976
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ナイトバザールにあったシンス。看板はあったが店を見るのを忘れてしまった。1976年にナイトバザールがあったのだろうか? 

1970年代以上。

posted by 逍遥居士 at 18:05| Comment(0) | パワーニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする