2012年07月24日

ラーメン・バー PART3

ラーメンがあまりにも小ぶりであったため、あっという間に食べきってしまった。しかし、注文した餃子が遅々として運ばれてこない。最初のラーメンは恐ろしく早く来たのに、この落差は何なんだろう。

―――餃子は忘れ去られてしまったのか・・・。
不安げに待っていると、ようやく餃子がお目見えした。
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日本の餃子は“焼き餃子”が定番であるが、ここの餃子は“揚げ”になっている。多分、鉄板の上で蒸し焼きにするという“焼き”の技術を知らないのだろう。

まあ、焼き餃子でも揚げ餃子でもどっちでもいい。そんなことよりも、まず言わせて頂きたいことがある。
「おい、小さすぎるぞ!」
かわいいのか、上品なのか、何なのか知らないが、これは何とも小さすぎる。ワシは“おこちゃま餃子”を注文した覚えはない。これも35Bという安さのトリックなのか。

味は、というと、可もなく不可もなく、それなりのおいしい餃子である。普通の餃子といってもいいだろう。

お会計となった。
とんこつラーメンと餃子、合わせて70バーツ也。
「70バーツでこれか・・・」
本物にありつきたかったら、やはりそれなりに金を出さないといけないらしい。ま、それよりも、チェンマイにいるというのに、日本食を食べようなんて気を起こしたこと自体が間違いだったのか。現地にいたら、現地のものを食べていればいいのだ。麺が食べたければ、クイティオやバーミーを食べればいいのだ。東京のタイ料理屋でクイティオを食べたら高いはずなのだから。

店を出てボソリと呟いた。
「ああ、何か物足りないないのォー」

posted by 逍遥居士 at 23:47| Comment(5) | パワースポット(チェンマイ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月23日

ラーメン・バー PART2

ラーメンバーの暖簾をくぐり、席に着いた。
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メニュー見ると、いろんな種類のラーメンが用意されている。“しょうゆラーメン30B”、“塩ラーメン30B”、“豚骨ラーメン35B”、“とんかつラーメン35B”←ん? なんだこれは? とんかつ入りラーメンなのか? カツカレーがあるなら、とんかつラーメンがあったっていいじゃないか、という発想だろうか。う〜む、新鮮だ。

ワシはとりあえず豚骨ラーメンと餃子を注文した。
時間が昼を過ぎ、客が誰もいなかったこともあって、驚くほど早く運ばれてきた。
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見かけはそれなりにラーメンぽいが、見た感じ量が少なそうである。試しに、箸をスープに突っ込んで麺をグイとすくってみたら、全部の麺が箸でつかめてしまった。見た目だけではなく、実際に量が異常に少ない。値段の安さは、単なる量の少なさにあったのか? 安さの理由はそれだけなのか?仮に、このラーメンを三杯食べるとなると・・・、35B×3杯=105B、なんと100バーツを超えてしまう。それならエアコンの効いたもうちょっと小奇麗な店に行きたい。

――まあ、愚痴をこぼすのはよそう。経営者には経営者の考えがあり、利益がでなかったら商売の意味がない。とりあえず食べてみるのだ。
雑念を追い払って、ズルズルと麺をすすり、スープを飲み込む。
「ムムム、なな何と――」
頭の中に疑問符「?」がクルクルと回転する。何をもって“豚骨”を名のっているのか? 豚骨スープとはこのような味だったのか? ワシはスープをすすって材料を当てられるほど、食に精通しているわけではないが、何かがおかしい。「これは豚骨スープじゃないだろ」と突っ込みを入れたいが、大きな声ではいえない。「ん〜」、思わず考え込んでしまう。

それと麺も、ラーメンの麺ではなく、何か別の、なんだろう、中国系の乾燥麺を使用しているのだろう。ツルツルしていてコシがない。
「これはラーメンなのか・・・・」
実に微妙なところである。

最近は物価の上昇が甚だしく、クイティオでも40、50バーツとる店が出てきている。このラーメンには、ゆで卵も半分入っているし、チャーシューも海苔も入っている。35Bという値段設定は、頑張っているといえば頑張っている。
「なかなかのツワモノだな・・・・」
(つづく)

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2012年07月22日

ラーメン・バー PART1

チェンマイ市内、ラーメン屋と言うものをポツポツと見かける。
『元気ラーメン』『忍者ラーメン』『屋台ラーメン』『8番ラーメン』・・・・・、パッと思いつくものだけで、これだけ挙げられる。
――そういえば、8番ラーメンは去年の洪水の影響で閉店したが、今はどうなっているのだろうか? もうオープンしたのかな。8番ラーメンがテナントで入っているショッピングセンターに足が向かないのでどうなっているのかよくわからない。
こういったラーメン専門店以外の日本料理屋でも、ラーメンがメニューに載っているだろうから、それらを合わせるとけっこうな数のラーメン屋がチェンマイ市内にひしめいていることがわかる。

“味”はともかくとして、“味”はともかくとしてである、チェンマイ市内、ラーメン屋の競争が熾烈化している状況だが、またひとつ、この戦場に参戦するラーメン屋をひょんなところで見つけた。その名も“RAMEN・BAR(ラーメン・バー)”。実にわかりやすいシンプルな名前である。
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場所はチャンクラン通りにあるシャングリラホテルの向かい側あたりにある。

庶民的な店構えから察するに、どうやら経営者はタイ人のようである。
タイ人経営のいいところは値段が“安い”こと、なんでも表の看板に“ラーメン30B〜”と書いてある。30バーツである! まさにクイティオと同額である。安いのだ! メニューは他にも餃子やカレーがあるようだ。

しかし、タイ人経営の大きな欠点は“味”である。タイ人客が日本料理の味を知らないことをいいことに、デタラメな日本食を出す店もある。いや、タイ人客が味がわからないのではなく、料理の作り手側が日本食を勉強したこともなく、それどころかほとんど食べたこともないのに、見よう見まねで作っている。味がよくなるはずがない。

果たして、この“ラーメン・バー”の味はどうなのか、とりあえず食べに行ってみた。
(つづく)

posted by 逍遥居士 at 02:05| Comment(3) | パワースポット(チェンマイ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月08日

火葬場

ワシは眉間にシワを寄せ、前方の空を凝視した。民家の屋根の上からニョッキリと立派な建物が頭を出している。誰が言ったか、――馬鹿と煙は高いところに登りたがる。そうは言っても、ニンゲンはいつの時代も高いものを崇拝する。高いところに登りたがってもおかしなことではない。高いものを見つけたら最後、そこへ出向いて正体を暴かなければ気がすまない。

ワシはその立派な高い建物に向かって歩き出し、そしてたどり着いた。
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お寺のようだがお寺ではない。広い敷地はガランとしてひと気がなく、僧侶の姿がない。タイでは修行僧のいない寺はない。ちなみに日本では修行僧のいる寺はない。それはいい、文化と習慣の違いである。

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他にもこのような立派な建物があった。
派手の建物だが“チェンマイディズニーランド”のお城ではなさそうである。チェンマイにディズニーランドがあるなんて話聞いたことがない。「おかしい、一体ここは何なのか?」

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白い建物があったのでそこに近づくと、犬公どもが集団になってダラーと寝ている。
「まったく長閑な風景だ」
カメラを構えて近づいたら、犬公どもはピクリと神経質に起き、集団でワンワン吠え出した。まったく油断はできない。

犬公から離れ、白い建物をじっと眺めてハタと気がついた。
「火葬場だ」
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火葬場といっても、チェンマイの温暖な気候のせいか、湿ったような薄暗さがなく爽やかである。こんな爽やかなところで火葬された日には、「化けて出てやる」なんて気が起きないだろう。タイにはピー(お化け)の話が多いが、お化けなんて無縁のようである。夜中になると雰囲気が変わっておどろおどろしくなり、火の玉の一つや二つ出てくれるのだろうか。

posted by 逍遥居士 at 01:11| Comment(6) | パワースポット(チェンマイ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月11日

サンデーマーケット珍品探訪 PART5

珍品番号01−04 『SILK WORM』
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シルクワームといったら大体想像はつく。シルク(絹)作る虫といったら“蚕”であろう。昔、日本の地方でも食べられていたという話を聞いたことがある。現在もう食べられていないとしたら、理由はウマくないから、という単純なところかもしれない。しかし、醤油で甘辛く煮たら、ダシ雑魚も蚕もそんなに違いはなさそうである。絹糸を作ってくれて、それでいて食べられる、なんとありがたい虫なのだろう。

珍品番号01−05 『GRASS HOPPER』
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“グラスホッパー”バッタ君の登場である。英語でGRASS HOPPERというと、バッタもイナゴもキリギリスもすべて含まれるようである。トレイが二つに分けられているのは種類が違うからか。イナゴは美味で有名であり“草原の小エビ”といわれるというのをどこかで読んだことがある。それが本当なら、お好み焼きに入れても、パッドタイ(焼きビーフン)に入れてもいいはずである。チェンマイのどこかの食堂でイナゴ入りカウパット(チャーハン)を出す店があるだろうか。そんな話聞いたことがないが。

珍品番号01−06 『WHIRLIGIG』『แมงดา(メンダー)』
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まずは上の『WHIRLIGIG』なる黒い甲虫。訳すとこやつは“ミズスマシ”のようである。ミズスマシ君はこんなに大きかったか、ちょっと思い出せない。どうやら食べられるようである。ウマそうではないが。
そしてその下、英語のスペルが読めないがタイ語のスペルで調べると、แมงดา(メンダー)、いわゆるタガメである。タガメはタイでは食用として有名である。腹の部分からはキンモクセイのような芳香が漂っているということで、ソムタム(パパイヤサラダ)にも入れられることがある。ワシもこのタガメ君は一度食べたことがあるが、羽やら殻やらのパサパサ具合が気になるだけで、とくに美味しいという感想を持たなかった。一度だけの試食なので結論付けるのは早い気もするが、見かけのグロテスクを我慢して口に入れるほどの価値を見出せない。好奇心旺盛な御仁は一度試してみて欲しい。

posted by 逍遥居士 at 02:14| Comment(4) | パワースポット(チェンマイ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月09日

サンデーマーケット珍品探訪 PART4

サンデーマーケットには数百の露天がひしめいているが、そこはお土産を売る店ばかりではない。これだけ人があつまれば、もちろん“食”を扱う店も出ている。ケーキを売る店もあれば、鶏の空揚げを売る店もある。が、ワシが目をつける店はそんなありふれた店ではない。ここは“タイ”である。食虫文化の国“タイ”である。虫のお惣菜を売る店もあるのだ。

珍品番号01−01 『MOLE CRICKET』
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『MOLE CRICKET』のスナックである。が、『モール・クリケット』といってもなんのことやらわからない。タイ語を判読すると、『メーン・ガチョーン』と書かれている。“ガチョーン”だなんて、なかなか笑える名称だが、その正体はさっぱり想像がつかない。ネットで“MOLE CRICKET”を調べてみると、なんと、その正体は『オケラ』であった。あの土の中にいるオケラである。まさか虫ケラのオケラ君がこのような料理に変わるとは! だが、どうやって大量のオケラ君を採取しているのか。採取するのは大変だろう。オケラ君は摩訶不思議な生き物――、土の中で何を食べて、どのように子育てをし、暇な休日は何の娯楽を楽しみ――、そんなことがさっぱりわからない。そんな不可思議なオケラ君、哀れにスナックと化しているが、果たしてどんな美味を秘めているのだろうか? 

珍品番号01−02 『CRIKET』
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『CRIKET』と聞いてその虫の正体がわかる人は英語の得意な人であろう。そう、クリケットとは『コオロギ』のことである。コオロギであれば日本でも地方の草むらに出かければ、チンチロチンチロリンと情緒ある歌声を披露している。あのコオロギ君、ただ美声を響かせるだけではなく、食用にもなるのだ。イナゴが食べられるのであれば、コオロギが食べられてもなんら不思議ではない。しかし、色がゴキブリに似ているためか、あまり凝視すると腰が引ける。

珍品番号01−03 『BANBOO WORM』
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BANBOO WORM、直訳すれば竹ウジ虫となるのか。竹の中に棲む虫であることは容易に想像がつく。これもネットで調べてみると、どうやらそのまま“竹虫”といわれ、正確にいうと、『タケトツガ』という蛾の幼虫であるらしい。“蛾”というと一瞬ひるむが、竹を食べているだけなのでそれほど汚くはなさそうだし、見た目的にカッパエビセンのようなのでイカツさはない。これなら抵抗なくパリパリと食べられそうである。
(つづく)

posted by 逍遥居士 at 00:03| Comment(0) | パワースポット(チェンマイ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月07日

サンデーマーケット珍品探訪 PART3

珍品番号00−08 『石鹸彫刻フラワー』
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石鹸彫刻、巷では“ソープカービング”と呼ばれているらしい。小箱を開けると綺麗なお花が出てきて、さらに石鹸のいい匂いがフンワリと漂う。こんなきめ細かいお花を彫刻刀で作り上げるなんて、すこぶるムツかしそうに思えるが、量産しているところをみると、案外簡単に作れるものかもしれない。手先が器用であればだが。

珍品番号00−09 『オリエンタルアクセサリー&ベルト』
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ベルトのバックルの部分が木製である。デザインがいかにも“オリエンタル”といったミステリアスな雰囲気である。手作り感があっていい。

珍品番号00−10 『空き缶提灯』
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中身のジュースを飲み終われば空き缶なんかただのゴミだが、そんな空き缶を利用してアートに仕上げてある。エコである。空き缶の原色のポップさが提灯を陽気なものにしている。アイディアの勝利。

珍品番号00−11 『昆虫標本箱』
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タイも工業化とともに自然破壊が急速に起こり、森林面積も減少の一途をたどっているが、それでもまだ濃厚な自然が残っている。開発が進めば進むほど虫が姿を消し、どれだけ虫が棲んでいるかを調べれば、自然破壊の度合いが知れる。標本箱に入っている虫はプラスチック製品ではない。ホンモノである。こんなイカツイ虫たちが身近な山の中に生息しているらしい。しかし、よーく標本箱を眺めると、中に蝙蝠が入っているものがある。“蝙蝠”は虫偏の漢字だが“虫”じゃないのだ、鳥なのだ。いや、哺乳類か。蝙蝠の内臓からウジが涌かないことを祈る。
(つづく)

posted by 逍遥居士 at 00:35| Comment(6) | パワースポット(チェンマイ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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