2011年10月29日

パソコン冷却台 PART2

ある日のこと、知人がノートパソコン熱対策を教えてくれた。
曰く、“冷却台”がいいとのこと。
冷却台に乗せるだけでパソコンの熱が全く変わってくるらしい。それを使っている人を見かけたことがあるので存在は知ってはいたが、そんなチャッチー冷却台なるもので、熱が冷めるものか甚だ疑問だった。
「いや、これは絶対お薦めですよ。全然違いますから」
知人は熱く推奨した。
彼は冷却台業者の営業の人ではないから、嘘をついても利益はないはず。多分、真実なのだろう。だが、勇んで「買いたい!」という気持ちにはならない。
「フ〜ン、そんなもんかのお」
ワシは空返事をした。

ある日のこと、コンピュータショップに行く機会があった。
パソコンを売る店から、付属品の店、修理する店まで、パソコン関連の店が並んでいる。
そこで例の“冷却台”を発見した。
値段は80バーツほどである。
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ジーッと見ていたら、店員が出てきて、あれこれ説明してきた。ワシは相手が何を言っているのかわからないが、「フ〜ン、なるほどね」とわかったようなフリをしていたら、引くに引けなくなってしまった。
「まあいい、役に立たなくとも安いものじゃ」
そういう流れで、何となく購入してしまった。

庵に戻って早速使用してみた。
USBの差込口に繋げると、扇風機が回転して微風が送られる。なんとも頼りない感じだが、長時間使ってみてビックリした。こんなチャッチー台を置くだけで、パソコンの熱が大幅に軽減されるのだ。これで長時間使っていても、パソコンは熱中症を起こさず、“ボン”と爆発することはなさそうである。
「おお、なんという優れものじゃ!」
ワシは今まで使っていなかったことを後悔した。
しかも、小さく青く光る電気が付いており、それがチカチカ光って可愛げもあるし、USBの差込口から電気が供給されるので、電池も不要である。

なにぶん、シンプルな器具なので、すぐに壊れてしまいそうだが、タイでパソコンを長時間使用する人は買ったほうがよかろう。
これでパソコン君が熱を出して苦しむことはなくなり、寿命も大幅に伸びることだろう。
メデタシ、メデタシ。

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2011年10月27日

パソコン冷却台 PART1

タイはいわずと知れた暑い国。
年がら年中暑い。
暑がっているのはニンゲンだけではない。
電化製品もまた、この暑さにはほとほと参ってしまうようである。

ワシは老齢であるゆえ電化製品に疎く、しかも経済的余力がないことも相まって、電化製品をほとんど持っていないが、勿論、まったく何も持たないというわけではない。
現代生活の必須アイテムといえば、やっぱり“パソコン”である。
これさえあれば、新聞の代わりにもなり、テレビの代わりにもなり、電話の代わりにもなる。もうしばらくしてさらに進化したら、洗濯機の代わりにもなり、アイロンの代わりにもなり、炊飯器の代わりにもなるかもしれない。パソコンはなんとも便利な現代の利器である。
が、そんな便利なもの、愚かなニンゲンが使うと、中毒症状を起こしてしまう。「酒を飲んでも飲まれるな」というが、ワシもいつの間にかパソコンに飲まれてしまって、時間があるとパソコンに張り付き、目的もなしに長時間使用する癖がついてしまった。

で、ここで問題が生じた。
暑い室内で延々ノートパソコンを使っていると、キーボードを打つ手がジンワリと熱くなり、ノートパソコンが熱さで悲鳴をあげていることが伝わる。とくに夏場である。
夏といっても日本と時期が異なり3月、4月だが、すさまじく高温に達する。しかも一滴も雨が降らず、ただただ暑いという天候である。ワシの住んでいる陋屋には、扇風機という名の“全自動ウチワ”がクルクル回転し風を送ってくれるが、エアコンという名の“冷たい風を出してくれる魔術師”はいないので、室内温度がすこぶる高い。扇風機は働き者だが、室内温度が30度を超えると、あまり涼しさを感じない。こんな状況下でパソコンを使うと、パソコンが熱中症に罹って、“ボン”と爆発しそうになる。だが、ワシは厳しい人格者であるゆえ、パソコンを甘やかさず、「たかが暑さぐらいで、弱音を吐くではない」とスパルタ教育を施してきた。

が、さらに、パソコンを弱らせる敵がいた。
南国にはアリが大量に住み着いている。そのアリがキーボードの隙間から、列をつくってパソコン内部に侵入するのだ。
“暑さとアリ”、この二つの原因によって、ワシのパソコンはお気の毒に寿命を縮めている。購入して3年、もうすでにガタが現れ、電源ボタンを押しても反応しない。接触をよくしてやるため、逆さにして振ってやらないと電源が点かないという“痴呆パソコン”の症状も出てきた。

ワシはさすがに気の毒になり、熱を冷ましてやる何かいい方法はないものか、いろいろと思索を巡らしてみたが、「これだ!」という決定打がなかった。水浴びさせようにも電化製品に水はご法度であるし、氷枕も喜んでくれそうにないし、「ウーム、どうしよう――」と困り果てていた。
(つづく)

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2011年07月21日

ホットシャワー

ホットシャワーと聞いて、“ゼイタク”と思う人は少ないであろう。
日本は熱いシャワーが当たり前であるし、それどころか風呂桶に浸かる文化でもある。もっとも、日本の寒い風土では一年中水シャワーなんて不可能な話である。

だが、タイでは普通、水シャワーだけである。
30度を超えたら、ホットシャワーなんぞ必要がない。
慣れていない日本人が水シャワーだけで済ませるとなんだか物足りない気持ちがするが、反対にタイ人がホットシャワーを浴びるといまいちスッキリしない気持ちになるらしい。
慣れというものである。

で、チェンマイ――、
チェンマイはタイの北部に位置する。
北部なので年がら年中暑いわけではなく、冬はそこそこ寒くなるという気候である。
寒くなるといっても最低気温が15度ほどなのだが、タイに長く住んでいると、これが異常に寒く感じるものである。

“ホットシャワー”、この響きは、ワシにとってやはり贅沢な響きである。
90年代、チェンマイの安いゲストハウスに宿泊すると、
ほとんどホットシャワーがついていなかった。
冬場、シャワーを浴びるときは、滝に打たれる気持ちになった。
なんとも辛い修行であった。

インドでもそうであった。
インドというと普通“暑い”としか思い浮かばないが、北インドの冬場は寒い。冬の2月ごろ、吐く息が白くなる。だが、安宿にはホットシャワーがなかった・・・。

ネパールでもそうであった。
ホットシャワーがついているゲストハウスは料金が少し高めである。
少しフンパツして、そういうところに泊まってホットシャワーを浴びると、気持ちのいいことっていったらない。「生き返った〜、ハァ〜」と思わず吐息を漏らし、涙ぐんでしまうほどの気持ちよさである。

そのように、ワシは仙術師としての厳しい修行を積んできた過去があるゆえ、“ホットシャワー”と聞くと、「おお、ゼイタクじゃあ!」と舞い上がるのである。
ホットシャワーとは、なんとすばらしい文明の利器であることか。
――ありがたや〜、ありがたや〜
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ひとつ忘れてはいけない現実は、タイに住む大多数の労働者たちの住居には、ホットシャワーが設置されていない。冬場でも足をブルブル震わし、冷たい水シャワーを浴びて、「ウキョー!」と悲鳴をあげている。
そうなのだ――、ホットシャワーを当たり前に浴びている諸君は、世界人口70億の中では上流階級なのだ。
別な言い方をすれば、一握りの王様の末裔なのだ。
また別な言い方をすれば、バラモン階級でいうところの“クシャトリア”なのだ。
「不安ダ〜、退屈ダ〜、カンはイカ〜ン」などと、眉間にシワを寄せて小言を漏らしている諸君、自分たちの高い階級を忘れてはいけない。
諸君らは選ばれた“ホットシャワー王”なのだ!

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2011年06月27日

水自動販売機 PART2

K太郎が山奥の逍遥庵にたずねてきた。
「たいへんです。逍遥居士――」
「どうしたじゃ、隕石が頭にあたったのか」
「そんなものがあたったら死んでますよ。真面目に聞いてください。
 水の自動販売機のことです。
 逍遥居士も自販機の水を飲んでいるでしょ?」
「当然じゃ。ワシが“六甲のおいしい水”を
 個人輸入して飲んでいるとでも思ったのか」
「そんなことは思ってませんが。
 とにかくですよ、先日、ネットでニュースを読んだんですが、
 タイの保健省が自動販売機の水の検査をしたら、
 合格したのが70%で、
 残りの30%は、雑菌や細菌やらがウジャウジャいるらしく、
 ものすごく危険ならしいんですよ」
「ナヌ!」
「冗談じゃないんですよ。恐ろしいでしょ」
「合格が70%もあるのか?」
「えっ?」
「70%合格ならなかなか立派な成績じゃないか」
「30%も不合格なんですよ」
「内閣支持率は30%以下だぞ。
 それだけ支持を得られれば十分じゃないか。ヌハハハ」
「何を言ってるんですか! 
 時によっては重金属も含まれているようなんですよ」
「ナヌ! 重金属が!
 それは、すばらしい!
 重金属を集めれば、小遣い稼ぎができるじゃないか。
 フィルターでろ過すれば集まるかな?」
「逍遥居士、“重金属”は重い金属と書きますが、
 “金”じゃないですよ。危険な毒物なんですよ」
「なるほど、それは一理ある。
 毒のあるものほど美しいというからのお」
「なんか認識がおかしいなあ――」
K太郎は大げさに頭を抱え込んだ。
ミーハーのクセして学者気取りである。

「そもそもじゃ、細菌なんて小さいこといっとるようだがな、
 ワシの水を見てみるのじゃ――」
ワシは汲み置きしてある水の容器のふたを開け、K太郎に覗かせた。
「おお、汚い。アリがたくさん浮いてるじゃないですか!」
「そうなのじゃ。いつの間にか、アリが容器内に侵入し、
 ワシの飲料水で水泳の練習をして、多くが溺死しているのじゃ」
「水は冷蔵庫に入れてください」
「ワシの棲家には、冷蔵庫がないのじゃ。エコライフなのだ」
「エコライフというよりも貧乏ライフでしょ。
 せめて、ふたで密封できる容器を買ったらどうですか。
「雑菌が入ろうが、アリが入ろうが、そんな水を飲んだからって、
 ワシは下痢なんぞしないのだ。ヌハハハ」
「“転ばぬ先の杖”って言葉知ってますか?
 怪我してからでは遅いんですよ」
K太郎はナマイキにもワシに説教してきた。
「ヌハハハ、それじゃあ、オヌシに“杞憂”という言葉を教えてやろう」

K太郎は、「今後は自販機を使わず、
高価な浄水器をつけて自己防衛を図る」とまくし立て、
意気揚々と帰って行った。
浄水器をつければ200歳まで生きれると思っているのだろうか。

ワシはアリがプカプカ浮いた水をゴクゴクと飲み干した。
「ん〜ん、ウマイ!」

posted by 逍遥居士 at 07:00| Comment(0) | パワーアイテム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月25日

水自動販売機 PART1

タイ人は根っからメンド臭がり屋である。
外出するときはどんなに至近距離であってもバイクを使う。
意地でも歩こうとしない。
他に、仕事に関しても、
ラクしてたくさん稼いでいる人を誰もが素直にうらやむ。
苦労の末掴んだ成功といった“汗と涙のサクセスストリー”というドラマは喜ばれないのである。ラクして手に入れて、「ヨカッタ、ヨカッタ」の方がタイ人に受け入れられやすい。

彼らの行動原理は“ラク”という一言でまとめられて、
じつにわかりやすい。

飲料水を買うとき、一昔前は容器に入った飲料水を市場へ買いに行かなければならなかった。
最近はいたるところに『水の自動販売機』が設置され、
自分の空の容器に水を入れるのが一般的になった。
ありがたいことに値段が安い。1L、1バーツである。
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こうした水の自動販売機のおかげで、タイでの生活はよりいっそう便利になり、ラクになったのだ。
これも彼らの追及する“ラク”の精神のおかげかもしれない。

余談になるが、この自動販売機を利用するとき注意が必要である。
10バーツ、5バーツ、1バーツ、それぞれのコインが使えるのだが、
1バーツを使うとき、自販機に受け付けてもらえない場合がある。
どんなに一生懸命コイン投入口に1バーツを放り込んでも、“チャリーン”と虚しく返金口に戻ってきてしまう。
念をこめてコインを投入してもダメで、
「エイッ!」と気合を入れてもダメで、
「おお、よしよし、いい子じゃ、いい子じゃ――」と自販機はなだめてもダメなのだ。

これはどういうことなのか――。

ワシは少ない脳みそをフル稼働させて研究した。
その結果、思わぬ事実が判明した。
1バーツコインは色や形は同じに見えても、2種類あるのだ。
その2種類とは、『磁石にくっつくコイン』と『くっつかないコイン』。
磁石にくっつかないコインは自販機が受け入れてくれるが、
磁石にくっつくコインは自販機に拒否されてしまう。
どういう理屈でそのように作動しているのか、ワシにとっては、テレビの内部がどうなって映像が映し出されているかわからないのと同様、さっぱりわからないが、買いに行く際は、手持ちの1バーツコインの体質を確かめることをすすめる。
小銭だけを握りしめ、フラリと水を買いに行ったはいいが、
結局買うことができず、
また部屋に戻るのは虚しいからのお。
(つづく)

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2011年05月20日

マヨネーズ PART2

ワシはマヨネーズを買いに高級スーパー“リンピン”に足を運んだ。
リンピンはゼイタクな輸入品が揃っている。
安いタイ製のマヨネーズも売られているが、
タイ製はいかんせん甘ったるくワシの口に合わない。
そんな甘ちゃんマヨネーズにワシは視線も合わしてやらない。
ワシの視線はどうしても、値段の高いキューピーに向かってしまう。
なぜかキューピーの引力に惹きつけられてしまうのだ。

物価の安いタイでキューピーマヨネーズは高級品である。
ワシは、手をプルプルと小刻みに震わせながら伸ばし、
キューピーマヨネーズをガチリと握り締め、買い物カゴに放り込んだ。
貧困層のワシにとってキューピーマヨネーズを買うことは、
高層ビルの屋上から、隣の高層ビルの屋上に飛び移るような、
勇気のいる行動だったが、キューピーの引力に抗えず購入してしまった。
最初は、これは一度だけの贅沢のつもりで買ったのだった。
それが、いつの間にか、
ワシにとってマヨネーズは、なくてはならないアイテムとなった。
月々のマヨネーズは手痛い出費となったが、
ワシの質素な食事ライフは、
マヨネーズというこの奇妙な白い調味料ひとつで、
原色の花がパッと咲いたように華やかになった。
ワシは卵サンドにかけるだけではなく、
サラダ、鶏の空揚げ、あらゆる料理にニュルニュルと塗りたくった。
すると、「あ〜ら、摩訶不思議」、
平凡な料理がとっても美味しい料理に変化してしまうのだ。

間もなく、ワシは“キューピーマヨネーズ中毒”という、
ヘロイン中毒やアヘン中毒よりも、もっと恐ろしい病気に
感染してしまった。

ワシをここまで虜にするとは
キューピーのヤツもなかなかやるワイ、ヌハハハ。
――ム!
ワシはピタリと笑いを止め、腕を組み、慮った。
――日本でもシェアを独り占めにする独占企業だけあって、
その原材料にはなにか隠された秘密がありそうじゃ。

都市伝説によると、コカ・コーラは、その名のごとく、
コカの葉っぱが原料に混入されており、それで中毒にさせるので、
ライバルのコーラ会社を寄せ付けない人気を誇っていると聞いたことがある。
キューピーマヨネーズにも、そのようなエゲツナイ裏があるのでは?
ワシは仙術を使って、キューピーマヨネーズに電波を飛ばし、
その秘密に迫った。
>>>>ピピピピ

――何、そういうことか!
なんと、ニンゲンの眼には見えない
キューピーのマークのキューピットちゃんが
マヨネーズの周りを白い羽を羽ばたかせピヨピヨ飛んでいるのが見えた。
キューピーマヨネーズには、
この愛くるしいキューピットちゃんがコッソリ関与していたのだ。
なるほどこれは手ごわいゾ。
こんな精霊を利用されたら、購買者はすぐに中毒を起こし、
タイでもマヨネーズのシェアをさらに拡大していくだろう。
できれば現地に工場を作って、
安いマヨネーズを供給して欲しいものである。

ワシはキューピットちゃんを一匹つかまえ、頭をなでてやった――。

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2011年05月18日

マヨネーズ PART1

これは、日本人にとってじつにありふれたもの、
そう、お馴染み“マヨネーズ”。
CIMG1329_300.jpg
しかもこれは“キューピーマヨネーズ”という
ニッポンのブランド品である。
ワシのように山奥の洞窟で質素な縄文生活を営む仙術師でさえ、
石鹸や歯ブラシのような生活必需品として、所持しているのである。

何ゆえにマヨネーズなのかって?
ウム、よき質問じゃ。
ワシのようなオゴソカな仙術師とマヨネーズは不釣合いであろう。
確かにワシはタイにまで来て、
やれ、ダシの効いた味噌汁がススリたいだの、
納豆禁断症状だの、寿司は自分へのご褒美だなどと、
そんな弱ッチーことは言わないのである。
出されたものはなんでも口に入れ、咀嚼し、飲み込み、
満面の笑みを浮かべて、「ウマイ!」と言って、
本心は多少マズかろうが、
肉体の栄養素として消化してしまうのである。
「そばが食べたい」だとか、「大福もちが食べたい」とか、
「お子様ランチが食べたい」とか、
そんな幼稚なタワゴトをヌかす輩は、
ワシにとってお笑い千万である、ヌハハハ――。

が、そんなワシに転機が訪れた。
とある日、市場で卵を買ってきて、ゆで卵を作って食べた。
塩をふって食べていたのだが、フト、
パンに挟んで卵サンドにしたらウマイんじゃないか、
という創造力が襲ってきた。
とりあえず、ありあわせの材料、
保存食である高菜漬けを細かく刻み、ゆで卵をスライスし、
それを食パンに挟んで、塩をふって食べてみた。
――ム!? 何かが足りない。
ワシは悩んだ。『若きウエテルの悩み』である。
いや、“いつも餓えテルの悩み”かもしれない。
そこで、さらに創造力を働かせ、
部屋にあった塩味のクラッカーをダメ押しで挟んでやった。
「これで、どうじゃ」
クラッカーを挟むとシャクシャクと食感はよくなったが、
まだ何かが足りない。
まだ合格ラインに達しない。

ムムム――、ワシは腕を組み、眉をしかめ、懊悩した。
「そうだ!」
ワシはピンときた。
――マヨネーズだ!
(つづく)

posted by 逍遥居士 at 07:00| Comment(0) | パワーアイテム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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